pick up disc / 注目作クロスレビュー
2010.02.12
Disc Jacket
原田和典の見解
Matthew Shipp: Nu Bop Live

Rai Trade RTPJ0016CD

1. Nu Bop 
2. From The Otherside of Anywhere 
3. Rocket Shipp 
4. Did I Say That?
 5. Nu Abstract 
6. Virgin Complex

Matthew Shipp (p) William Parker (b) Guillermo E. Brown (ds) Daniel Carter (ts, as)
recorded live at "New York is Now" festival in Rome, 2004

スタジオ録音の『ニュー・バップ』は傑作だった。
このライヴがカーター抜きのトリオ作品だったらなあ…

ニューヨークは世界一のジャズ・シティである。
と、断言するつもりはないが、あのテンションの高さ、身を切られるような緊張感はやはりニューヨークならではのものではないかと思う。

が、同地で活動しているミュージシャンがすべて超一流、誰からも文句の言わせない名手ばかりであるとは、僕にはどうしても考えられない。

このアルバムに参加しているダニエル・カーターがいかほどの人物なのかも、僕の頭の中ではクエスチョン・マークのままだ。彼のライヴは何回か体験している。昨年はエリ・ヤマモト(ピアノ)、ウィット・ディッキー(ドラムス)とのトリオを見た。が、見れば見るほど、聴けば聴くほど、クエスチョン・マークが浮かぶ。

僕は多大な期待を持って本作を再生した。スタジオ録音の『ニュー・バップ』は傑作だった。ダニエルのプレイもフレームに収まっていた。レベルの高い作品が並ぶマシュー・シップの作品中でも、あの『マルチプリケイション・テーブル』の次ぐらいには位置しているだろう。そのライヴ・ヴァージョンが遂にCD化されたのだから、ファンとしてはいやがおうにも熱くなろうというものだ。

しかし、どうだろう。少なくともダニエルの出てくる箇所は僕の心にまったく触れなかった。5曲目にさしかかってから、「ああ、でも、やっぱりそれなりにいいアルバムじゃないか」とようやく思い始めたけれど、これがマシュー、ウィリアム、ギジェルモのトリオ作品だったらなあ、という気持ちは最後まで捨て切れなかった。

いつか僕にもダニエルのよさをわかる日が来るのだろうか?


トラックバック

このエントリにトラックバックはありません。
トラックバックURL:
このトラックバックURLを使ってこの記事にトラックバックを送ることができます。 もしあなたのブログがトラックバック送信に対応していない場合にはこちらのフォームからトラックバックを送信することができます。
※トラックバックする記事には,この記事へのリンクを含めてください。
※記事と直接関係のない内容のトラックバックはお断りする場合があります。
連載タイトル一覧
General
disc review
live review