Hot Stuff 30th Anniversary 「out of our heads」2009年7月4日 横浜アリーナ |
15分で解散という触れ込みの“木村カエラ∞Perfume”は
本当にあっという間。凛として時雨を見逃したのが残念
ホットスタッフ・プロモーションというイベンターの設立30周年ファイナルを記念して、Jポップ(といえばいいのか)の人気どころが会したスペシャル・ライヴが行なわれた。これまでの同ライヴのタイトルは「Black And Blue」、「Around And Around」、「Emotional Rescue」、「Shake Your Hips」などなど。つまりこの会社には猛烈なローリング・ストーンズ・ファンが集まっているのだろう。次回タイトルはStarfuckerか、それともCocksucker Bluesか?
開演前やセット・チェンジの合間にはストーンズの最新DVD『シャイン・ア・ライト』がスクリーンに映される。これだけでもう、気分がいい。キース・リチャーズのプレイがますますとんでもないことになってるなあとか(こういうギター奏法の極め方があったのだ!と感動するしかない)、バディ・ガイがゲストで入るとバンドの音がさらにひきしまるなあとか、クリスティーナ某はいらねえなとか思っているうちに、最初のアーティストが現れた。この日のために結成された4人組ユニット“木村カエラ∞Perfume”だ。
これをPerfumeと他アーティストによる初めてのコラボレーションだと書いていた媒体もあったと記憶するが、いうまでもなく違う。DJモモーイと組んだ「アキハバラブ」(2005年)を忘れてはいけない。地球温暖化を憂いつつ、二度とないこの夏をぶっちぎろうという、この歌は、誰が何と言おうと力作であり、一発録りされた(に違いない)プロモ・ビデオはPerfumeが持つ恐るべき基本体力(がないと、勝負時に・・・・)とスキルを証明する。「アキハバラブ」は、なるほど苦闘時代の作品かもしれないがパッションとクオリティはめっちゃ熱く高いのだ。そういえば先日おこなわれたホームタウン・ギグのMCでも誰に頼まれたわけでもなかろうに、あ~ちゃんは「アキハバラブ」に触れ、「この曲も私たちの誇り。一生懸命やった」と言っていた。今は絶版状態だが、これは単純に契約上の問題だろう。
15分で解散という触れ込みの“木村カエラ∞Perfume”だったが、本当にあっという間だった。10分ぐらいに感じた。「チョコレイト・ディスコ」と、木村カエラのレパートリー「Jasper」を歌い踊り、風のように去っていった・・・・限りなく鮮やかな残像を残して。という感じである。
次は、東京スカパラダイスオーケストラの登場だ。昨年末に聴いたときよりも、スカのナンバーが多かった。そのぶん個人的には実に楽しかった。トロンボーンとオルガンのソロがかっこいい。浜崎貴司と真心ブラザーズによる“浜真心”は、子供の頃(昭和50年代)にラジオでよくかかっていたフォーク~ニューミュージックを思い起こさせた。
HOME MADE 家族は、ヒップ・ホップ系ユニット。だが怖くない。優しい。フレンドリー。気さく。なごむ。ジャック・ディジョネット・スペシャル・エディションの「フェスティヴァル」(アルバム『Album, Album』に収録)をサンプリングしていたのも趣味がいい。
残りの登場バンドも少なくなってきた。次はなんだろう、と思っていたら、お待ちかねのザ・クロマニヨンズだ。僕はヒロト(甲本ヒロト)とマーシー(真島昌利)のコンビが好きで、ブルーハーツはジャグラーレコード時代から聴いている。彼らの音楽に背中を押されたバンド少年は僕だけではないはずだ(だから、映画『リンダリンダリンダ』は、わかるわかるわかるの連続だった)。もちろんTHE HIGH-LOWSもいいグループだと思った。が、クロマニヨンズは、より重くてブルージー。ヒロトの骨太なヴォーカルにマーシーのギターが絡み、引きずるようなロックを生み出していく。「ギリギリガガンガン」、「タリホー」が沁みた。
この後もイベントは続いたのだが、僕が見たのはここまで。凛として時雨を見逃したのが残念。


